ウェビナー傍聴:自主的炭素市場の状況2021年:“動く市場”(2021年9月15日)

2021年9月29日

「自主的炭素市場の状況2021年:“動く市場” (State of the Voluntary Carbon Markets 2021: "Market in Motion")」

日時:2021年9月15日(水)
主催:Ecosystem Marketplace (Forest Trends)

本ウェビナーは米国の環境NGO「Forest Trends」が運営するイニシアティブ「Ecosystem Marketplace」が実施する自主的炭素市場に関する調査の最新レポート「State of the Voluntary Carbon Markets 2021」の公開に合わせて実施された。まずEcosystem Marketplaceから最新レポートの概要が発表され、続けて炭素市場に関するイニシアティブ、業界団体、クレジット制度、プロジェクト開発事業者、コンサルタントなど15名のパネリストから、同レポートや炭素市場に関するコメントが寄せられた。Ecosystem Marketplaceの調査ではクレジット取引に関わる市場関係者から回答される情報を基本として、世界の自主的炭素市場におけるクレジット取引量、価格の把握と分析を行っており、最新レポートでは、2020年及び2021年8月までのクレジット取引データを分析対象としている。市場規模は、2019年の約1億tCO2から、2020年の1億8800万tCO2、2021年8月時点の2億3900万tCO2と大きく拡大していること、クレジット価格についても上昇傾向にあることが示された。パネリストからは市場拡大を喜ぶ意見が多く寄せられた一方、市場の透明性や信頼性の確保に取り組むべきこと、自然を基盤としたプロジェクトの実施に多くのコストがかかること、クレジットを削減と除去のカテゴリーで区別することの問題点など、現在の自主的炭素市場が抱える課題について指摘が行われた。

※本ウェビナーの関連資料はEcosystem Marketplaceのウェブサイトから閲覧可能です。

傍聴報告はこちらからご覧いただけます。