Low Carbon Low Emission Clean Energy Technology Transfer (LCET) プログラム ワークショップ(2021年12月15日)

2021年12月10日

イベントタイトル LCETプログラムで得られた知見‐アフリカ諸国のネットゼロエミッションに向けて
日時 2021年12月15日(水)
ワークショップ: 9:00 – 11:00(CET)/17:00-19:00(JST)
マッチメイキング・セッション: 11:00 – 12:00(CET)/19:00-20:00(JST)
開催方法 Zoom
主催者 UNIDO
協力 Deloitte Tohmatsu Financial Advisory LLC
コンタクト Alexandru Ceban, a.ceban@unido.org, UNIDO
Takuma Imamura, takuma.imamura@tohmatsu.co.jp, Deloitte Tohmatsu Financial Advisory LLC
登録リンク Workshop registration form

1. 背景及び目的
エネルギーアクセスは、多くのアフリカ諸国にとって喫緊の開発課題である。不十分な発電能力、限られた範囲における電化、不安定な電力供給サービス、高いエネルギーコスト等の影響により、アフリカの人口の約3分の2が電力へのアクセスが乏しい状態にあり、特にサハラ以南のアフリカでは、約5億9千万人がエネルギー貧困の状態にあるとされている。また、不安定な電力供給により頻繁に停電が生じることから、企業活動を維持するために、各国では非再生可能エネルギーの選択を余儀なくされている。
アフリカのエネルギー需要は、人口の増加に伴い、特に流入増が見込まれる都市部を中心に今後30年間でさらに増加すると予想されている。サハラ以南のアフリカの人口は、2050年までに2倍(2019年比)になると推定され、北・西アフリカでは46%(同比)の経済成長が見込まれている。都市部の人口は、2050年までに約9億5000万人に到達すると推定され、予想される人口増加の約3分の2が都市部で発生すると言われている。これは、電力へのアクセスや冷房設備を必要とする人口が約5億人増加し、応分の追加的なエネルギーが必要であることを示している。
クリーンエネルギー技術の導入は、高まる需要に応え、持続可能性を実現するための核心的要素となっている。アフリカには、太陽光、水力、風力などの豊富な再生エネルギー資源が見込まれ、かかる資源を利用した発電の潜在可能性が高まっている。既にアフリカ地域における全54カ国がパリ協定を批准し、排出削減と再生エネルギー技術の導入に向けた野心的な目標を掲げている。
国連工業開発機関(UNIDO)は経済産業省からの拠出金事業により、2013年からアフリカの国々を対象として「低炭素・低排出クリーンエネルギー技術移転(LCET)プログラム」を共同で実施してきた。同プログラムは、1.) エネルギー貧困の削減、2.) 低炭素な工業化の支援、3.) 気候変動への対応を目的としている。
LCETプログラムは2021年末にプロジェクト実施期間を満了する。UNIDOは、LCETプログラムで得られた知見に基づき、アフリカの国々を対象としたクリーンエネルギー技術の更なる普及に資するべく、新たな技術プログラムの実施を含む、今後のありうる協力の可能性を検討している。この観点から、現在、UNIDOはデロイト・トーマツとの協力の下、これまでにLCETプログラムの下で実施されたモロッコ、エチオピア、ケニアにおける実証プロジェクトを含むLCETプログラムから得られた教訓、ベストプラクティスの分析に加えて、その他のアフリカ諸国を含む計10か国におけるクリーンエネルギープロジェクト実施に関する外的要因、課題等の調査とそれらに基づく政策提言を作成している。
本イベントでは、これらの分析結果や政策提言について共有するとともに、今後アフリカにおけるクリーンエネルギー技術の普及展開を加速させていくための関係者間でのネットワークの構築・強化に資することを目的としている。

2. 言語
英語(通訳なし)

3. アジェンダ
司会 –UNIDO エネルギー部プロジェクトアソシエート アレクサンドル・セバン

9:00 – 9:05 開会挨拶
- 経済産業省 貿易経済協力局 技術・人材協力課長 太田 三音子
9:05 – 9:15 ワークショップの目的について
- UNIDO エネルギー部産業開発専門官 鳥居 直樹
9:15 – 9:55 プレゼンテーション:ベストプラクティスと教訓、アフリカの現状と低炭素低排出技術のさらなる展開に向けた提言
- デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 バイスプレジデント サミュエル・アルテレスク
- デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 プロジェクトマネジャー レイモンド・カグヤ
9:55 – 10:10 Q&A
10:10 – 10:55 パネルディスカッション
ファシリテーター
- UNIDO エネルギー部 主任技術アドバイザー 大石 浩

パネリスト
- モロッコ持続可能エネルギー庁(MASEN) 研究開発及び産業インテグレーション課長 ヒカム・ブゼクリ
- 再生可能エネルギー及び環境技術ビジネス開発エキスパート 古川 真梨子
- アフリカ開発銀行 アジア代表事務所副所長 木下 直茂
- UNIDO LCETプロジェクトナショナル技術アドバイザー ドリーン・イルング
10:55 – 11:00 閉会挨拶
- UNIDOエネルギー部長 タレク・エムテイラ
11:00 – 12:00 マッチメイキング・セッション

4. マッチメイキング・セッション

アフリカ諸国の公共セクター、UNIDO、金融機関、技術提供者が、個別具体的な議論を実施することを目的とする。ワークショップに先立ち、参加予定者に事前アンケートを実施し、マッチメイキング・セッションへの関心度合い、関心のあるテーマ、希望マッチング先等を確認し、回答に応じて様式を決定することとする。なお、オプションとして、①一対一のマッチメイキング及び②ブレークアウトルームでのプレゼンテーションを想定する。
一対一のマッチメイキングにおいては、例えば公共セクターや金融機関の参加者に事前に関心のある技術ソリューションやテーマについて確認したうえで、具体的な技術提供者とのマッチングを行うことも考え得る。
ブレークアウトルームでは、ステークホルダーのセグメントを限定することや(例:技術提供者のみ)、民間セクターが特定のテーマ(例:資金動員、技術等)について国やステークホルダーに働きかけを行うことなども検討する。

※ブレークアウトルームでのトピックの例

  • エネルギー貯蔵のニーズとソリューション
  • オフグリッドソリューション
  • 特定の国の公共セクターのニーズ
  • 民間企業のソリューション
  • 金融セクターの関心と金融商品

なお、マッチメイキング・セッションの後にも、フォローアップのEメールやアンケートを実施し、特定の技術提供者との関係強化を支援する。